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ぎばさ(アカモク)

食感&磯の香抜群

ホンダワラ科の海藻。粘りが強く、フコイダン等の食物繊維が豊富な男鹿の荒波で育まれた磯の香のする海藻。味噌汁に入れたり、ご飯にかけたり、そのままポン酢をかけて食べます。

アカモク

アカモクは海藻の一種で、褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科に属します。北海道から日本列島全土の浅海域に広く分布しており、朝鮮半島、中国、ベトナム北部にも見られます。成長期は秋から冬で、最大で4-7メートルに成長します。雌雄異株であることが一般的ですが、まれに雌雄同株の個体も見られます。

秋田県では「ギバサ」、山形県では「銀葉藻(ギンバソウ)」、新潟県では「長藻(ナガモ)」と呼ばれ、食用として利用されています。収穫したアカモクは赤褐色で、生の段階で強い粘りを持つ特徴があります。腐敗を防ぐため、収穫後はすぐに茹で上げられ、鮮明な緑色になった状態で販売されます。

アカモクは褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科に属する海藻で、北海道(東部を除く)から日本全土の浅い海域に広く分布しています。また、朝鮮半島、中国、ベトナム北部にも見られます。

特徴

アカモクの特徴は、付着器が仮盤状で茎を伸ばし、数メートルに成長することです。茎には縦の溝があり、短い刺も生えます。枝は茎から生え、葉をつけます。葉は膜状で線形から披針形で、地域によって切れ込みの深さに差があります。気胞は円柱状で、葉に似た冠葉を持ちます。雌雄異株が一般的ですが、まれに雌雄同株の個体も見られます。

アカモクは1年生の海藻で、一般的には秋から冬にかけて生長し、本州中部では冬から春に成熟します。日本北部では7月頃に成熟期を迎えることもあります。さらに、瀬戸内海などでは春に成熟する個体群と秋に成熟する個体群が見られます。

アカモクは生命力が強く、漁場の網や漁船のスクリュー、養殖施設などに絡みつくことがあるため、漁師の間では揶揄されて「邪魔モク」として厄介者扱いされることもあります。

アカモクの類似種にシダモクがありますが、気胞の形状で区別することができます。しかし、若い個体では区別が難しい場合もあります。

利用

アカモクは食用として利用されており、若い海藻本体を湯通しして食べたり、生殖器床を利用して食べることができます。新潟県では「ながも」と呼ばれる若い生殖器床を利用し、刻んで醤油で味付けしてご飯にのせて食べることも行われています。

アカモクの下ごしらえは、よく洗い、固く長い茎を処理して食用部分を取り出し、熱湯でゆでて冷やすことで粘り気が出ます。これを料理の材料として使うだけでなく、市販品としても下処理が済んで販売されています。

アカモクは東北地方(岩手県、秋田県、山形県)や新潟県、京都府などで地域食として親しまれてきました。特に三陸地方では東日本大震災後の漁村復興にも寄与しています。栄養価が高く、ポリフェノールやフコイダン、ミネラル、食物繊維などが豊富に含まれるため、健康に良い食品として注目され、産地以外でもスーパーマーケットや定食店、居酒屋などで提供されることも増えています。その結果、かつては「邪魔モク」と呼ばれていた地域でも、海藻の価値が再評価されています。

アカモクの栄養価が注目されてから、新しい食品としてアカモクを活用した取り組みが行われています。例えば、アカモクの粉を練り込んだ蕎麦やパスタ、うどんなどが開発されています。料理家や食アートコーディネーターの中村まりこさんによれば、アカモクを練り込んだうどんは磯の香りが口に広がり、アミノ酸が豊富なため一品でも満足感を得ることができるとのことです。

また、愛知県の中部国際空港では、アカモクを使った商品が販売されています。空港島の護岸に生えていたアカモクを未利用資源として活用し、地元の漁師と協力して商品化を実現させました。岩手県の漁師からのアドバイスも参考にしながら、試行錯誤の末に商品化に成功したとのことです。

また、食用以外の利用方法として、宮城県塩竈市にある末社お釜神社では、神事である藻塩焼きで塩を採る際にアカモクが使われています。

Information

名称
ぎばさ(アカモク)

男鹿・八郎潟

秋田県