とんぶりは、そのプチプチとした歯触りから「畑のキャビア」や「陸のカズノコ」とも呼ばれています。草丈1mほどのアカザ科のホウキギ(ほうき草)の実で、直径1~2mmの丸く小さな緑色の実です。
その食感と淡白な味わいから、トッピングや料理のアクセントとして幅広く利用されます。例えば、長芋と和えたり、酢の物にするのも美味しいです。旬は9月下旬から10月上旬で、昔は漢方にも用いられた天然の健康食品です。
概要
とんぶりという食品の由来は、近世の日本で箒の材料として広く栽培されていたホウキギの果実を、飢饉に苦しむ出羽国の米代川流域(現在の秋田県比内地方)の民が工夫して食べることに始まります。これが地域の特産品として広まり、現在では国内でとんぶりを生産・出荷しているのは大館市のみとされています。
とんぶりの生産方法は次のようになります。
とんぶりは直径1~2mmほどの粒状で、無味無臭ですが、プチプチとした歯触りを楽しむ食材として使われることが一般的で、「畑のキャビア」とも呼ばれます。
漢方医学ではとんぶりは地膚子(ぢぶし、じふし)と呼ばれ、利尿と強壮を薬効とする生薬として扱われました。とんぶりに含まれるスコパリアノシド(scoparianoside)類とコチアノシド(kochianoside)類には、小腸でのグルコースの吸収抑制等による血糖値上昇抑制活性が認められたとされています。